盲腸の静かな夕べ

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日記:思いのまま

12月3日


10:20くらいに家を出る予定だったので、それまでtokio hot 100の後半部分を聴きながら洗濯をしたり、支度をした。ゲストの人の名前を忘れたが、「マーケティング」とゲストもクリスペプラーもやたらと言っているのが印象に残った。tokio hot100、前(一年か、それ以上前くらい?)に形式がやや変わってから、未だに慣れずにいる。ランキング以外の音楽が流れる時間が増えたような気がするのと、ランキングを発表してからピックアップした音楽をまるまるきく、みたいな構成になり、あれ、これさっきも流れなかった?みたいな感じになる。

友人たち(と呼ばせてもらおう!)と昼を食べる。茗荷谷のお店だ。茗荷谷は名前がいいと思う。Nさんも言っていたが「どこからも遠い」という都会のある意味での穴場となっていて、その場所性と谷という名前があっているのと、茗荷に(厠の)日陰のイメージがあるから(最近『献灯使』を読んでいた)、実際に降り立つと爽やかではあるのだけれど、隠れた場所的な印象がある。そのあと散歩がてらに小石川植物園を歩いた。ちょうど紅葉真っ盛りで、もみじの写真を撮る人が多くいた。花の咲いていない梅の木の名前を通りすがりにみる。端っこに「思いのまま」という品種があって、何の何が思いのままなんだと思った。次郎稲荷という野性味あるお稲荷さんがあり、お参りする。温室には「ミッキーマウスツリー」という植物がいた。あとは無限に増え続ける葉を持つ植物とか。FさんとNさんが、何かの実のかわりに梅干しを使っている、という話をしていたのだけど、何かは思い出せない。

図書館に移動して、気になっていた雑誌記事を探す。あると思っていたその雑誌が、特殊な増刊号だったらしく、ちょうど抜けていた。古いゴダール特集だった。そもそもこの記事を探そうと思ったきっかけが、短編用に、かつて読んだはずの記事を探していて、それは、岡崎乾二郎がヴィムヴェンダースというかロードムービーの仕組みを対談の中で批判しているもので、「ノスタルジーの装置」という強烈な言葉が頭に残っていた。あれはなんだったっけと記事検索するとみつからない。私の頭の中だけにあるものかもしれない。それか岡崎じゃなかったのかも??全然キーワードにひっかからない。で、いろいろなタイトルを見る中で読んでみたいなーと思う他の記事をみつけたのだった。

夜まで図書館のカフェでことばと新人賞の「銭湯」を読んで(面白かった。生き霊のくだりでかもめんたるの大好きなコントを思い出した。)、恋人と合流して「殺しを呼ぶ卵」をみる。なんかやたら長かったし変な映画だった。衝撃のオチ。資本主義批判が根底にあるようだけどそれがつながってんのかつながってないのかよくわからないような妙なテンポの編集だった。ポスターにもなっている事故の場面がホラー演出でよかった。映るたびに近づいてくる血塗れの女。

そのあと居酒屋に行くとしばらく会っていなかった知り合いが偶然にもいて、骨折したって聞きましたけど、ときくと手の傷をみせてくれた。

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