盲腸の静かな夕べ

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日記

8月24日

午後、久しぶりに自転車で職場へ行った。帰りは降られたが、自転車にダメージがあることを除けば、雨の中走るのは好きだ。

この前学生時代の先輩と話していた時に、どういう文脈だったか忘れたが、「あのころは雨宮まみが流行ってて〜」というような言葉を聞いて、そういえば少し前に「女をこじらせて」を買っていたなとその時思い出していて、気が向いたので今日半分くらい読んだ。自分の欲望から目を背け、隠し続けている記述に共感した。自虐なんて一番ダメなことのように思われる時代で、それは正しいけど、このようにしか生きられないというのを強く感じる。

夜になって、昨日思い出せなかった人の名前を思い出した。その人の名前を思い出そうとすると、ずっと、自分とは別の人間が、その人のことをなんて呼んでいたか、他人の声が聞こえてくるようで聞こえてこない、みたいな感覚をずっと覚えていたのだが、ふとその声が聞こえた。
なんで思い出せたんだろうな、特にきっかけなどないのに、などと考えながらカンバセイションピースを相変わらず読んでいたら、ずっと同じ節を繰り返し読むでもなく目で追っていた。今出先なので細かい部分は書けないが、思い出そうとする時の視覚は視覚のふりをしている何か別のもので、というようなことが書いてある部分。そのあと入眠幻覚の話が続くあたりだ。ぼんやり読んでいて、私はこういう幻覚のナチュラルさを書きたいのかもしれないと深く考えないまま思った。

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