盲腸の静かな夕べ

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日記:学校

 昨日の話だ。映画美学校のことばの学校、演習科というものに通い出した。基礎科はすでに半年受講しており、その第二段階の講座が初めてオフラインありの形ではじまった。コロナの状況もあるのでいつオンラインに切り替わるかわからないそうだが、対面の方がいい。対面だと、学校に通っているという実感がある。私は学校に行きたかったのだ。変な緊張で胃炎が悪化しそうな感覚と一緒に、この、どう振る舞えばいいのか分からない(そんなこと気にしなくていいのに!)迷いが楽しかった。自分を奮い立たせる場ができたのが嬉しい。

 初回はイントロダクション的な、まず文章を書こうというものだった。「書きたいこと/もの」について400字。あとから、具体的な今考えている対象について書けばよかったと早速反省した。端的な書く動機のようなものは、300字にも満たないで終わった。

 映画美学校のある渋谷に人は少なかった。前日も少なかった。職場が近辺にあるのでこの場所にいることは多い。私はいつまで渋谷にいるのだろうとも思う。仕事関係で関わっていた大きな集団が今年度末で解散する。それにあたって、そこに属していた他社の人間は次々に退職している。バッチリメイクでいつもキメていた同じ年齢の女史は、好感度の著しく高い証明写真を見せてきたりと次へと準備を進めている。

 仕事内容は好きだ。それなりに適性もあると思う。ただ10年後も同じ場所で、同じことをしているという想像が、不快だった。私は安心感や安定に執着しているだけで、仕事にそこまで愛着がなかったのだと気がついてしまった。それ以外に能を持たないことがずっと不安だった。愛着を持たなければと思ってしまっていた。

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