日記:フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと
9月25日
クリアした。ある一族の死を追体験していく物語。
一番衝撃的だったのはやはり缶詰工場のところだろうか。右手ではサバの頭をもくもくと切り落としながら、左手では空想上の物語(RPGゲーム風)を進める。他の人物に関しても共通で言えるけれど、ゲームプレイヤー側としては、死にむかわないとゲームが進まないというところがあって、ゆるやかに誘導されてそうなるしかない結果に辿り着く。変えられない過去・運命というのとゲーム操作の相性の良さが哀しい。
一方で人生讃歌なところがあり、1歳で亡くなろうとも、そのベッドの周辺には物が溢れるように置かれていて、そこにいたということがよくわかる。一応庭にも墓が置かれていたけど、家全体が墓になっていた。悼む方法のある種の形だ。
(登場人物の中にミニマリストがいたとしても、そのものの無さがその人の人生をそのように表してしまうのだと思う)