盲腸の静かな夕べ

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日記 : オバケ東京とオカルト探偵ヨシダ

 久しぶりの完全オフで、夕方は恵比寿映像祭に行き、「オバケ東京のためのインデックス 序章」をみた。昨年行われたレクチャーパフォーマンスらしい。来週、この続きの作品を見に行くつもりなので、みておこうと思った。怪談好きとしては、語り、ということに興味がある。約1時間。岡本太郎の構想した「オバケ東京」の概要説明からはじまり、そこに「オバケ」としてのゴジラの物語が重ねられていく。如月小春の「声」の朗読あたりで、寝てしまった。うつらうつらする気持ちの良い時間だった。時折目を覚ましてはいたが、はっきり起きたのは作者(パフォーマー)である佐藤朋子が左右の大画面にそれぞれうつり、その真ん中に古典的な幽霊表現のようにもうひとりの佐藤の姿が浮かび上がっていた所だった。岡本太郎のいう「オバケ」についての説明のところだったと思う。やがて小さいゴジラのフィギュアによってスチロール状?の東京が破壊され、海底でゴジラと共に骨になる科学者の幽体を思いながら、「オバケ東京」の宣言が読まれる。
 (私にとっての)映像展示あるあるだが、長いと寝がちなので、リピートは諦めてその場を去った。オバケ東京の雑な断片が脳に残された。胃痛が怪しかったが寝たからか回復していた。
 移動してアトリエヘリコプターへ。五反田怪団 the movie「オカルト探偵ヨシダ 妖精の詩」という、映像上映と上演のハイブリッド怪談。五反田団は普段追っていないし、ただの気まぐれで予約していたので、五反田怪団のセオリーを全く知らずにみていた。出演する吉田さんは著作も持っているし結構好き。
 オバケ東京とは真反対に行く知性のありようだったが、怪談は練られていて、上映が語りと行き来し、やがて生身による上演による語り、そして人による「嘘」というのが重ねられており、怪談における「語り」とは……みたいなことを考えていいのだろうか。なんか大丈夫だろうか。

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