盲腸の静かな夕べ

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2024-2-14

wwwで東郷清丸匚とCHO CO PA CO CHO CO QUIN QUINの2マンライブ。CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUINの空とぶ東京を(渋谷のライブハウスで)聴いている時は、なんてあまりにTOKYOなんだという感慨にふけったりして楽しんだ。で、その後の、東郷清丸匚にまじで度肝抜かれてしまった。
何度か東郷清丸のライブには足を運んでいるが一番いい、と思えた。CHO CO PAの熱狂的な南米をまぜたノリとは対照的に、最初かなり抑制されていて、まずは東郷清丸の声から、ギター、バリサク、一音一音聞かせるように音が鳴っていった。「ヨ生」からはじまる。どんな演奏形態でも、一番バランスよく聞かせるのに完璧に気をつかっているのがこちらにもわかるの、プ、プロや〜と思う。
で、その温度感をじわじわ曲ごとに微調整していくのだけど、わかりやすい盛り上がりを決して作らない。踊り出してしまう熱狂が悪いわけではないが、それが逃してしまうもの全部に耳を傾けようという気持ちがわく時間だった。観客のテンションをあげる演奏をしているのではなく、演奏を聞かせるために観客の耳と意識を作り替えることをやっていたという感じ。それぞれがバンドの音を探りあてて熱狂を見出してください、というような。そして今宵のダンスナンバーのテンションはこれですと提示するように「炭坑節」(月が〜出た出た〜のやつ)をやっていた。かっこいいアレンジ。大好きな「ぽつんとシュロが」の匚アレンジもじっくり聴いて、そんで明るくテンポ上げてクライマックスにやっていたのが「あしたの讃歌」で、これは家族の曲なんだが、これをとても爽快に聞かせるにはどういう物語が必要か、ということがよく練られたライブのように感じた。ぽつんとシュロは、私の葬式でやってほしい(生演奏)
アンコールの「ゆくゆくソング」も気持ち良すぎた。
ライブの参加姿勢をどんどんつくりかえられていくという体験が新鮮だったし、それがバンド形態によるものだったのがよかった。それぞれが耳を澄ませて、それから共生するという形の提示だ。生活の話だ。

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